前のページへ目次次のページへ

カムカムプロジェクトの実践報告

3.動機

私がアマゾン地帯でカムカムを選んだ理由を説明致します。
ペルーでは多用な気候を利用して多くの農作物を栽培することができます。しかし、農業は作物を栽培して収穫できても、そのあとに売って利益がなければ成り立ちません。現状としては、農民はほとんど儲からない場合が多く赤字になってしまうことがあります。そこで、それぞれの地帯で土地に合った作物を考え、その地域の人たちがより収益を得られるものを選び、栽培と採集、そして加工、輸出をするプロジェクトを計画、実践することにしました。


4.カムカムとは

ほぼ水没しているカムカム

まだ、カムカムをご存じない方もいらっしゃると思いますので、簡単に紹介させていただきます  カムカムとは、ペルーのアマゾン河流域原産のフトモモ科に属する植物で、灌木(背の低い木)、喬木(背の高い木)になるものなど何種類かあります。その中でも、ビタミンCが最も多く含まれている灌木の、 Myrciaria Dubia(ミルシアリア ドウビア)という品種を選びました。
この品種は、自然の状態では、アマゾン河流域の流れの緩やかな水辺に自生しています。雨季と乾季の水位差は10m前後あり、雨期になりますと3ヶ月から5ヶ月の間は水没してしまいます。 その後、水位が下がり水の中から出てくると目が出て葉が茂り、花が咲き、実がなります。とくに新しい枝に多くの実がなる習性があります。

現地では昔からジュースにして飲まれていましたが、いたむのがとて早く、冷蔵施設がなければ長距離、長時間の輸送は難しいため他の地域にはほとんど普及しませんでした。ペルー人でも、カムカムが自生している地域以外の人にはその存在すら知りませんでした。現地では、肌荒れ防止、風邪の予防や便秘、肥満、糖尿病、高血圧の改善などに良いといわれています。




前のページへページトップへ次のページへ